先日、公正証書遺言の作成サポートを受任いたしました。
依頼人は、80歳過ぎの女性(Aさん)で、息子たちに対して遺言を残したいとのことでした。
早速、Aさんの戸籍謄本を取り寄せ、相続人を調査していったところ、この息子さんたちは亡夫の前妻との間に出生しており、Aさんとの血縁関係はないことがわかりました。
また、Aさんと亡夫の間に長女が出生していましたが、すでにお亡くなりになっていました。
したがって、相続人は義理の息子である長男のBさんと次男のCさんのお二人になるかと思われましたが、ここで、大変な事実が判明しました。
実は、AさんとBさんCさんとの間に養子縁組が行われていませんでした。養子縁組がされていないということは、BさんもCさんも相続人とはなり得ません。
Aさんには、他に相続人に該当する方はいらっしゃらないので、このままなにもせずにお亡くなりになった場合は、財産は国庫に帰属することになるところでした。
今回は、BさんCさんそれぞれに財産を遺贈する旨の遺言状を作成し、Aさんの思いを形にすることができました。
遺言状を作成しようと思ってよかったと喜んでいただけて、私もお役に立ててうれしく思った一件でした。